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S1C はアメリカ海軍の艦艇向け発電・推進用原子炉の原型炉である。 型式名のS1Cは以下のような意味である。 * S = 潜水艦用 * 1 = 設計担当メーカにおける炉心設計の世代 * C = 設計担当メーカ(コンバッション・エンジニアリング(英語版)) この原子炉は、試験艦USS タリビー (SSN-597)に搭載する原子炉(S2C)のプロトタイプとして、コネチカット州ウィンザーに建造された。タリビーでは、減速機から発生する水中雑音を排除するため、通常の原潜の推進方式とは異なり、蒸気タービンで発電機を駆動し、発生した電力でモーターを回す原子力ターボ・エレクトリック方式が採用された。タリビーは攻撃型原潜の先行例であり、ジェネラル・ダイナミクス・エレクトリック・ボートで建造され1960年に就役した。 冷戦の間、S1Cはウィンザーサイト(北緯41°52'45.08"、西経 72°43'02.55")において新設備の試験や原子炉運転員の訓練を行うことで、アメリカ海軍の原子力艦隊を支えていた。S1Cは1959年から1993まで運転され、若き日のカークランド・H・ドナルド提督を含む14,000人の海軍兵士が原子炉の運転訓練を受けた。 コネチカット州環境保護局(英語版)は、2006年にS1Cの廃炉措置完了を宣言した〔DOE Reactor Site Returns To Green Field Conditions - First Unrestricted Release Of A Nuclear Power Site 〕。除染はニューヨーク州スケネクタディのノルズ原子力研究所(英語版)(KAPL)が担当した。KAPLは、海軍とコンバッション・エンジニアリングとの間の契約が満了した後、1960年代から施設の運営を引き継いでいる。 S1Cは、原子力訓練ユニット(Nuclear Power Training Unit, NPTU)と呼ばれていた。その大きさとモータ駆動であることを除けば、プラントのレイアウトは最も多くの原潜で使われたS5Wと非常によく似ていた。 == S2C == プロトタイプである陸上設置型のS1Cをもとに、実際にタリビーに搭載されたのがS2Cである。 艦載用に細部に変更が加えられているため世代が1→2に進んでいる。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「S1C (原子炉)」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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